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舞妓さんに愛された紙
~ふるや紙が高級化粧紙として重宝された理由~

舞妓さんに
愛された紙

箔打ち紙は、しばらく使うと用をなさなくなり、金箔屋での役目をおえて、使い古した紙=「ふるや紙」と呼ばれるようになります。
江戸時代には、顔をぬぐうとよくあぶらが取れて、お風呂上がりのようにさっぱりすると、「ふろや紙」という名で親しまれ、京都の舞妓さんや粋人(すいじん)たちに、化粧後のあぶら浮きを押さえる高級化粧紙として重宝されました。

高級化粧紙として
重宝された理由

金箔づくりの過程で何度もたたかれて、ふるや紙になるころには繊維がつぶれて密になり、表面はなめらかに。肌にあてるだけで皮脂を吸い取るようになっていたのです。

ふるや紙の危機

金箔の需要が増えた1970年代には、金箔の作り方の変化によって、手間のかかる箔打ち紙の仕込みが減り、ふるや紙はだんだん希少なものになっていきました。

箔打ち紙をつかう伝統的な手づくりの技法「縁付(えんつけ)箔」(左)にかわって、一度にまとめて大量の金箔を生産できる新しい技法「断切(たちきり)箔」(右)が台頭しました。